気になっていた映画『ロボット・ドリームズ』
やっと劇場で鑑賞できました!
とてもいい作品だったので
鑑賞メモとして記事に残します。
作品のネタバレを含みますので
鑑賞予定のある方はご注意ください!
映画『ロボット・ドリームズ』感想 ※ネタバレあり

あらすじ
――― きみは、おぼえてる?
舞台はニューヨーク。
日々の生活に孤独を感じているドッグ。
深夜のテレビから流れてきたCM。
「孤独を感じていませんか?」
こんな宣伝文句に興味をひかれて電話をかける。
後日、
ドッグの家に届いたのは“ロボット”
ふたりは、よきパートナーとして日々を過ごす。
順調に見えたふたりの時間は
ある日を境に止まってしまった ―――
さまざまな感情を育みながら、
ドッグとロボットが紡いでいく物語。
公式ティザー映像☟
ティザーの時点でなんかウルっときちゃう。
本編の感想
ニューヨークの街並みからスタート。
少し前の年代なのか、
最先端!という感じではない風景に
なんだか親しみを感じます。
夜中に暗い部屋でひとり過ごすドッグ。
ひとりぼっちでゲームをして、
(たぶん誰かと遊んだ方が楽しいやつ🎮)
飽きたらマカロニチーズプレートをムシャムシャ。
とりとめもなくテレビを垂れ流して、
ふと外に視線を向けると
目に留まった隣人のリア充っぷりに目を伏せる。
あの“虚無感”というか、
ひとりぼっちの“孤独感”に一瞬でひきつけられました。
…これ、私では…???
たぶんそう思う人かなりいると思うな。
(自分の未来を見てしまった気がした。)
そんなときに目に留まったロボットのCM。
ドッグは速攻でポチリました。
後日
ドッグの家にロボットが到着。
なんとかひとりで組み立てて、
ドッグとロボットふたりの生活がスタート!
自分で組み立てるタイプだったのが斬新。
“だれか”がそばにいるだけで
見える景色がこんなに変わる。
毎日は、こんなにキラキラして楽しい。
そんな空気に満たされていて
場面ごとのBGMも相まって
どこにいても
何をしていても
ふたりならなんでも思い出に変わるんだな
と思うと
ものすごく微笑ましくなりました。
…同じくらい、寂しくもなった。
いまの私には、
ドッグにとってのロボットのような
特に親しい友達もいなければ
一緒に過ごせるパートナーもいない。
かといって、
結婚したいとか
家庭をもって子供が欲しいとか
不思議とそういう願望はないんだよなぁ。
誰かといた方がいい気はしているけど、
ひとりの圧倒的「楽さ」を捨てられない。
※これは、いままでの境遇もかなり影響している。
大っぴらには言えないけどね。今回は割愛。
ぶっちゃけ
今はひとりの時間が楽しくて、
ずっとずっと消耗してきた自分を満たすのが最優先で
だれかの人生の責任まで持てないというのが正直なところ。
でも、
- さみしいな~
- だれか一緒に過ごせたらなぁ
- 人肌恋しい…
なーんて思うことだってあります。
そんな気持ちでいるところに
ドッグとロボットのリア充っぷりを見せつけられると、
なんだか幸せを分けてもらったような充実感。
いろいろなところに出かけるふたり。
夏はビーチに遊びに行きました。
その1日が
ふたりの運命を大きく変えます。
オイル切れなのか、海水で錆びついたのか
ビーチで動けなくなってしまったロボット。
ドッグはあの手この手でロボットを連れ帰ろうとしますが
なかなか思うようにいきません。
ドッグの必死さが切ない。
打つ手がないまま時が過ぎ、
ビーチはシーズンオフに。
次のシーズンまでビーチには入ることはできず、
ドッグとロボットは離れ離れになりました。
あんなにキラキラしていたふたりの時間が
突然終わりを迎えます。
ここまではティザーにも出ている情報なので
なんとなく予想はできていましたが
それでもやっぱりしんどかった…!
ふたりが離れ離れになっても
世の中は何の変りもなく回っていく。
ドッグにはドッグの、
ロボットにはロボットの
それぞれの時間が流れていきます。
ロボットがいなくなってからのドッグは
“つながり”を求めて外に出てみたりします。
でも、
なかなか思うようにいきません。
この様子も見れば見るほど自分に重ねてしまいました。
このままじゃヤバイ!となって行動してみるけど、
普段やらないこと、
ガラでもないことをやろうとして空回り。
うまくいかないどころか
「なんか疲れたな…」
とややマイナスで終わってしまう。
人間関係なんて特にそうですよね。
なんとなく“生きるのがヘタ”なドッグに
自分を重ねて苦い顔をしながら
同じくらい応援していた…!
物語の後半については、
まさかの展開もあったのでここでは伏せます!
ふたりの物語がどんな結末を迎えるのか
気になる人はぜひ劇場で観てほしいです。
ここからは本編を観て印象に残ったこと。
考察というほどではありませんが、
どう捉えるかで全然違う物語になる気がします。
心に残った部分

ドッグの性別は? 解釈次第で変わる視点が楽しい
『ロボット・ドリームズ』にはたくさんの動物が出てきます。
四足歩行の哺乳類も、爬虫類も、鳥類も
みんな二足歩行で人間のようなスタイル。
服装の違いこそあれ、
そこまで性別にこだわった描写はありません。
この部分は、
現代の“多様性”を表現しているのかも。
ドッグに関しても
性別はどちらにも解釈できます。
物語はじめの部分では
ドッグ=女の子だと思って観ていました。
でも、
物語が進むにつれて
あれ?男の子かな?となるシーンも。
ドッグが周囲と築いていく関係性を
- 友情
- 愛情
- 恋愛感情
- その他
どう捉えるかで見方が全然違ってきます。
この部分は、
セリフがないからこそできた表現かも。
微笑み返してくれる存在の尊さ
『ロボット・ドリームズ』劇中では
ドッグとロボットが微笑み合うシーンがたくさんあります。
観ていてこちらまであたたかい気持ちになりました。
日常の中に、
“だれかに微笑む”という時間がどれだけあるでしょうか。
つい仏頂面をしたり
スイッチオフで真顔だったり
人と接することに疲れていると
うまく笑えない時だってありますよね…。
- 自分の大事な人が笑顔でいる
- 自分に優しくしてくれる
一緒にいることの安心感を
ここまでストレートに伝え合えるのってすごい。
この感情は、なに?
ドッグが周囲と築いていく関係性には
- 友情
- 愛情
- 恋愛感情(?)
- その他
いろいろなカタチがありました。
『ロボット・ドリームズ』の中では
恋人同士であれば何気なくするであろう
ハグやキスなどの直接的な身体の接触は描かれません。
抱き付いたりはあるけど、しっとりしてない感じの。
だからこそ、
ドッグとロボットがそっと手を取り合うシーンに
深みがあったように思います。
ギュッとつなぐでもなく、
指を絡めるでもなく、
“あの感じ”がかなり良かった…。
関係性や相手に抱く感情を
既定の型にはめない優しさが感じられました。
セリフ代わりにちりばめられたBGM
登場人物は言葉を発さないのですが、
その分劇中歌がたくさん使われています。
場面場面でかかる曲に
かなり感情を揺さぶられました。
公式提供のプレイリストもあるので
ぜひ合わせて聴いてみてください!
まだ書きたいけど…
なんとなく想像がつく方もいるかとは思いますが、
作品を通して感じることは人それぞれ。
きっと私とは違う解釈もたくさんあって、
抱く感想も変わると思います。
これでもかなりネタバレしていますが、
今回はここまで。
DVD・Blu-ray化、各種配信はある?
2025年9月21日にDVD・Blu-rayの発売が決まりました!
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さっそくポチってしまった!
スペシャル版は予約受付を終了している店舗もあるようなので
ご購入はお早めに!
配信についてですが
2025年5月から動画配信サービス「U-NEXT」で
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まとめ
『ロボット・ドリームズ』は
セリフがないアニメーション映画。
大人も子供も楽しむことができそうです。
ここまでの内容で
ピンと来る人もいるかもしれませんが
「多様性や自由」を表現している部分もあるように感じました。
個人的には
そういう表現をド直球に作品に投影されるのが苦手です💦
(映画やゲームに過度のポ〇コレは持ち込みたくない)
ただ、
『ロボット・ドリームズ』に関しては
押しつけがましさは全然感じなかったので
とてもうまくまとまっています👍
- 自分の大事なものは?
- だれかを“想う”とは?
- 幸せのカタチとは?
こんなことを考えながら
自分のペースで物語を楽しめました。
観終わったころには、
きっと『September』を口ずさんでいることでしょう☺
今回紹介したのは『ロボット・ドリームズ』でした✨