こんにちは!にむ(@nimu1ROOM)です。
映画「52ヘルツのクジラたち」を観た感想をまとめました。
ストーリー構成、キャラクター描写などを中心に、印象に残ったポイントを紹介します!
若干のネタバレを含むので、未鑑賞の方はご注意ください。
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🎞作品情報
タイトル:52ヘルツのクジラたち
監督:成島出
原作:町田そのこ
出演:杉咲花、志尊淳、宮沢氷魚、小野花梨、桑名桃李ほか(敬称略)
公開日:2024年3月1日
上映時間:2時間15分
ジャンル:ヒューマンドラマ
※児童虐待やヤングケアラー、DVや自傷、トランスジェンダーなど、
センシティブなテーマが取り扱われています。
鑑賞の際にはご注意ください。
🎬映画を観たきっかけ
以前、タイトルと装丁の美しさに惹かれて原作を手に取りました。
ただ、当時の私には読み進めることができなかったので
映像化を機に再度見てみようと思いました!
🌸あらすじ(※ネタバレなし)
心と体に深い傷を負った貴瑚は、東京から海辺の町へ移住。
ある日「ムシ」と呼ばれる声を発さない少年と出会う。
その少年に自身の境遇を重ねた貴瑚は、少年を放っておくことができず一緒に暮らすことにする。
💭印象に残ったテーマ・メッセージ
近年社会問題となっている児童虐待やヤングケアラー、ジェンダー問題などを
この作品の中に落とし込んでありました。
個人的には、
テーマを盛り込みすぎた部分があるかなという印象です。
映画と原作では途中の展開もだいぶ変わっているようですが、
なにを一番伝えたかったのかがぼんやりしていたなというのが正直な感想。
💗心に残ったポイント3つ
- 「52ヘルツのクジラたち」という設定
- 貴瑚、アンさん、美晴の楽しい時間
- 志尊淳さんの「目」の表現
「52ヘルツのクジラ」というテーマ
クジラは周波数で仲間とコミュニケーションをとります。
ただこの「52ヘルツのクジラ」は、ほかのクジラたちとは周波数が違うので
仲間に自分の声が届くことはありません。
児童虐待の過去、依存、DV、性自認の違和感など、
登場人物それぞれが発する「SOS」は誰にも届かないまま。
- つらい過去を抱える貴瑚
- 児童虐待を受ける少年
- ジェンダー問題を抱えるアンさん
声の届かない者たち=52ヘルツのクジラたち
と名付けたのはオシャレだなぁと思いました。
貴瑚・アンさん・美晴の楽しい時間
この作品、全編通して暗いです。
人によっては見ていてしんどくなるようなシーンもたくさんあります。
私も何度か休憩を入れながら鑑賞しました。
だからこそ、この3人が笑顔で過ごせる時間が緩衝地帯になりました。
美晴ちゃんみたいな友達がいたら心強いだろうなぁ。
志尊淳さんの「目」の表現
以前ドラマ版の「フェルマーの料理」で主演をされていたときにも感じたこと。
言葉を発さないシーンで
- 光と影
- 喜怒哀楽
- 優しさ
- あきらめ、絶望感
といった温度感を表現するのが上手だなと思いました。
トランスジェンダー男性という難しい役柄でしたが、
瞳の動きや視線で心情が伝わってくるシーンに見応えがありました。
🎥全体的な感想
かなりセンシティブなテーマを取り扱った今作。
観ていてとてもしんどい気持ちになりました…。
結末もそんなにハッピーエンドではないので、
原作と同様に好き嫌いは分かれる作品だと思います。
特に印象に残ったのは
「内面のアイデンティティに対する解像度の違い」でした。
家庭環境、人間関係、性自認の違和感や病気など、外見からは他人が判断できない個性を人はみんな抱えて生きています。
その悩みの多くは可視化できない分、当事者以外には伝わらない部分があります。
その結果、誤解や偏見、ときに差別につながる。
一番近しい関係の人間(≒家族)に受け入れられ、
理解を示してもらえるだけでも当事者にとっては大きな救いの一歩ですが、
現実はそうならないことの方が多くて。
近し間柄だからこそ、かえって傷つけあうこともあって。
その無関心さや不寛容さ、理解のなさが人を追い詰め、
最悪の結末を迎える場合だってある。
私自身、周りから目には見えない問題を抱えています。
少しだけ「52ヘルツのクジラ」な一面があるかもしれません。
声もなかなか届きません。つらいときもあります。
だからこそ、
だれかの「声」を拾える人になりたいなと思いました。
🌿こんな人におすすめ
- 静かな物語が好き
- 登場人物の心情の余白を考えたい
- 原作を読み切れなかった
🎞まとめ
私はあんたの、誰にも届かない52ヘルツの声を聴くよ
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